【応援隊長の取材後記】長崎に「アカペラなイドコロ」を。大学中退も夢への第一歩

昼間はポカポカあたたかく、朝晩は爽やかな風が心地よい5月。なんだか気分が良くて鼻歌を歌いながら海辺を歩いたりしています。歌うと気持ちがいいなと思う反面、人前で歌うのは結構恥ずかしい…ですよね。
2022年5月12日の「未来ダイバー」の放送では、「アカペラクリエイター もりきち」を名乗る長崎市の森勇吉さん(24)をご紹介しました。
楽器を使わずに人の声だけで演奏する「アカペラ」。森さんは「アカペラにはみんなを笑顔にする力がある!」と語ります。

滑らかなボイスパーカッションを披露する森さん

森さんが代表を務めるアカペラクリエイターチーム「ハモらんばプロジェクト」では、アカペラを披露するイベントを開いたり動画を投稿したりしています。取材では、私もこの動画制作に参加しました!!

口の中、いったいどうなっているの!?と思わずツッコむ中村

ドラムのような音やラッパのような音が口から出てくる・・・人間が楽器みたい・・・すごい・・・!と感激。森さんは「緊張して上手くできないー!」と言っていました。

丁寧に教えてくれた森さん。ニコニコです

今回作るアカペラ動画は「未来ダイバー」とのコラボ!ということで、未来ダイバーのCMで使用している曲を演奏することに。音源を聞いて6パートに分かれたアカペラ用の楽譜を作ってくれました。私も1パートだけ歌ってみました。

歌手みたいな気分!マイクの前に立つとドキドキワクワク

いざ収録。動画は編集ができるので何回かに分けて歌います。音程に自信がなくてもなんとか歌えました!

編集中の森さんは真剣な表情

後日、自宅での動画編集の様子を取材。編集技術も独学です。様々なエフェクトを駆使して、最後まで楽しく見てもらえるような工夫をしています。

実は森さん、2021年9月に教師を目指して通っていた大学の教育学部を中退。その理由の一つが「アカペラで生きる」という夢を抱いたからです。かなりの覚悟をもって決断したそうです。
以前の森さんは周囲にいじめを受けた経験から感情を出すのが苦手で控え目な性格でした。サークル活動でアカペラに出会い、ステージ上で歌う自分の笑顔の写真を見て「アカペラには人を笑顔にできるんだ」と気付きました。

全てのパートが合わさって一つの曲が出来上がるアカペラでは、全員がなくてはならない存在です。いじめられたことで「いどころ」が無いと感じていた森さんがアカペラで笑顔を取り戻せた経験から、「アカペラを広げることを生業にできないか」と考えるようになりました。
今はまだアカペラで収入を得ることはできていませんが、家庭教師のアルバイトや動画編集、ライター、SNS運営代行などの仕事で生計を立てながら活動しています。

実は、今回の取材で歌った未来ダイバーのCM曲には、森さんがオリジナルの歌詞を考えてくれていました。

「いま 見えてる世界を もっと知ってみよう 一緒にダイブしよう 未来ダイバー」

未来ダイバーのコンセプトをリズムにあてはめてくれました!音程が高く、歌うのは難しいからとお蔵入りになってしまいましたが、ピッタリなので私はこの歌詞で時々鼻歌を歌っています♪

番組で放送した内容はこちらから!


もりきちさんの「ハモらんばプロジェクト」のYouTubeチャンネルもぜひご覧ください。

この記事を書いた人

中村葉月

KTNアナウンサー。2020年入社。
つい先日まで学生だった私が、未来ダイバーの応援隊長として、長崎の若者たちの様々な取り組みを同じ目線で取材します。