こちらの「情熱!U-30」では、長崎で暮らす30歳以下の若者がどのような活動をしているのかを紹介します。
今の若者が熱中していることは何か。
さらに今の若者の価値観なども同時に知ることができますのでぜひご覧ください!
第5回となる今回は、長崎や諫早を拠点にバランスボールインストラクターとして活動されている森岡美妃さんへインタビュー。2020年に帰郷してから、いまの仕事をスタートするまでの道のりをお話しいただきました。
バランスボールインストラクター・森岡美妃さん
・長崎市出身の24歳
・趣味:カメラ、歌うこと、しゃべること
長崎県内では初となる、一般社団法人体力メンテナンス協会認定のバランスボールインストラクター。
バランスボールについて聴いていきます。
質問1:バランスボールについて教えてください。
「元々は、リハビリ用に作られた運動器具です。YouTubeなどで見かけるものは筋トレやストレッチ、体幹を鍛えることを目的とされている場合が多いのですが、私たちは『有酸素運動で体力づくりをしましょう!』という主旨で活動しています。現在は、オンラインでキッズに向けた教室を開いたり、60歳前後の方とも一緒にやったり、対象となる年代は幅広いですね。」
— 20代の方がバランスボールを使っているイメージが少なかったのですが、美妃さん曰く「スポーツというより、健康づくりになるので、ヨガなどの方が近いかもしれません。」とのことでした。目的は”上手く弾む”ことではなく、”健康になる”こと。美妃さん自身の、バランスボールに対するイメージを教えていただきました。
「バランスボール教室に来てくださる方は、ボールを持っていない場合がほとんどなんです。私、実は10個以上持ってるんです(笑)。参加者が多いときは電動で膨らませるんですが、少ない場合はこうやって手動で…。」
— そう言いながら、持参してくださったバランスボールを膨らませてくれました。せっかくなのでバランスボールの上に座らせてもらったのですが、思ったより硬い。種類によって硬さが違うそうなのですが、弾めるものであればOKだということです。
質問2:インストラクターの役割とは何なのでしょうか?
「教室に来てくださった方に、自分自身で身体のメンテナンスをできる力を身につけてあげることだと思っています。私がインストラクターとしてみなさんに指導させていただくときは、『寄り添う』というより『引き上げる』というイメージで活動しています。健康づくりの習慣を身につけることが大切だと思いますね。」
— 活動をスタートしたのが2020年の9月だということで、いまは定期的というよりも単発でのイベントを中心に行っているそうです。姿勢を直したり、エクササイズとして楽しんだりはもちろん、子どもの寝付きが良くなったり、歯並びまで影響すると聴いて驚きました。ではなぜ、美妃さんはバランスボールインストラクターになろうと思ったのでしょうか。
質問3:インストラクターを目指したきっかけを教えてください。
「姉の出産です。普段は県外に住んでいる姉が出産を機に里帰りしていたのですが、私が東京での仕事を辞めて戻って来たタイミングと重なったんです。『次は何の仕事をしよう』と考えていたときに姉の産後や育児のたいへんさを近くで見て、この苦労はヤバいなって思いました。」
— ”お姉さんの力になりたい”という想いと、いつか自身がいのちを授かったとしても”自由に働きたい”という気持ちを抱えながら仕事を探していた美妃さん。学生時代にもバスケ部に所属するなど、もともと身体を動かすことが好きだった彼女の目に留まったのが、Instagramのある投稿だったそうです。
「写ってる人、全員おかあさん。そんなバランスボールの先生たちの投稿を見かけたんです。『これ絶対いい!』と思って、オンラインで講座を受けながら2ヶ月でインストラクターの資格を取りました。それから体力指導士、最後に産後指導士の資格を取って、活動をスタートしました。実は私、長崎県で初めて活動をスタートしたバランスボールインストラクターなんです。」
— バランスボールに出逢うまで、お姉さんとは仲が良くなかったという美妃さん。今では一緒に弾んだり、お姉さんから頼ってくれたりと、バランスボールがきっかけで家族の絆も深まったとか。
質問4:”やりがい”と”難しさ”を教えてください。
「やりがいは、一緒に弾んだお客さんが元気になることです。『健やかに毎日が送れてるよ』って、その効果を聴くことが励みになっています。難しさ…事務作業ですかね(笑)。数字を数えることもキライだし、SNSのやり方ももう少し考えないといけないなって思うんですけど、考えすぎると疲れちゃうんです…。」
美妃さんの価値観を探りに「エンゲージメントカード」
『情熱!U-30』で恒例になりました「エンゲージメントカード」で、美妃さんが大切にしている価値観について伺いました。
インタビューとは打って変わって、すっかり頭を抱えてしまった美妃さん。「どれも捨てられない…!」と言いながら、なんとか「自由」「ウェルビーイング」「ポジティブさ」の3枚を選んでくださいました。それらを選んだ理由とは?
「自由」
仕事もプライベートも、縛られることが本当にキライなんです。だから個人事業主っていう形が私には合ってると思うし、私と関わってくださるみなさんにも、自由でいてほしいと思います。
「ウェルビーイング」
心も体も、どちらかが欠けていたら健康じゃないと思います。健康に携わっている仕事をしている以上、ここはいちばん大切にしたいです。
「ポジティブさ」
目の前で起きる物事ひとつひとつには意味はなくて、それに意味を付けるのは自分自身。それが前向きだった方が、人生は絶対楽しい!
最後に、今後の夢を聴きました。
「産後の女性のケアとしてバランスボールを普及することです。いまあるママの教室は、出産がゴールである場合も少なくありません。バランスボールは子どもの寝かしつけにも、姿勢や歯並びの矯正にもぴったりですし、ママ自身の健康にも繋がります。そういった仕組みから変えていきたいので、私と同じインストラクターを増やしていきたいなとも思っています!」
— 明るい笑顔と、大きな志が印象的なバランスボールインストラクター。健康づくりのエクササイズとして、子育てのお供として、そして家族を繋ぐツールとして。持ち前のポジティブさを武器に、バランスボールが持つ可能性を拡げていくであろう美妃さんから目が離せません。