【応援隊長の取材後記】西海市の就労支援スクール「101カレッジ」

KTN「マルっと!」で2021年1月に紹介した未来ダイバーは、西海市西彼町の「101カレッジ」です。

101カレッジとは・・・
2020年6月にオープンした、ニートや引きこもりの若者が対象の就労準備支援スクール。原則全寮制で、半年間農業・漁業やプログラミング、料理などバラエティ豊かな業種を体験し、規則正しい生活を送りながら自分に合う仕事を模索する場所です。

今回は、朝から夕方まで、ある一日の活動に密着しました!

こちらが101カレッジの拠点「田島BASE

すぐそばには大村湾が広がっていて、鳥の声や波の音が響く素敵な環境でした。
空気も澄んでいて、清々しい気分です

↑みんなのアイドル。猫の「ドーラ」!まん丸顔と重量感たっぷりのお腹がたまらなく可愛かったです。

朝8時。活動スタート!

地元の畑で農業のお手伝いです。
農家の森さんに教わりながら、米のもみ殻を燃やして土壌改良に使う「くん炭(たん)」を作りました。

朝日がまぶしい!
皆、一生懸命火を焚いていました。

この次の作業が大変。
重い肥料をカゴに入れて農業用ハウス内に運び込み、畑にまく作業です。
普段は、65歳の森さんが一人でおこなっているそう。
生徒たちが試行錯誤しながら作業する様子を微笑みながら見守っていました。

現在、101カレッジで暮らす生徒は3人。全員大阪や東京など都市出身で、農作業には馴染みがありませんでした。

生徒たちは皆、様々な理由で将来に悩み101カレッジに集まっています。
一人は、親戚の多くが医師という環境で育ち、医学部に入学するも「本当に医師として生きていいのか?」と自問自答を繰り返し、中退。自分が本当にやりたいことは何か、探すために来ました。

もう一人は、中国の北京大学で学んでいましたが、新型コロナウイルスの拡大を受けて帰国。日本ではアルバイトも見つからず、やりたいことも分からず両親の勧めがきっかけとなり参加。

もう一人も新型コロナの影響を受け、高校卒業後に海外留学を予定していましたが断念し101カレッジで経験を積むことにしました。

この3人と出会って、1日共に過ごして色々な話をしました。
そこから感じたのは

彼らは、誰よりも将来について真剣に考えているということ。

「ニート」や「引きこもり」というと、否定的に捉えられがちだと思います。
しかし、彼らは決してなまけたり逃げたりしているわけではありません。
自分が本当にやりたいこと、将来のことを真面目に考えているからこそ、葛藤し迷いが募ってしまったのだと感じました。
3人の明るい未来を願っています。

今回の放送も、YouTubeで公開しています!是非ご覧ください✨

この記事を書いた人

中村葉月

KTNアナウンサー。2020年入社。
つい先日まで学生だった私が、未来ダイバーの応援隊長として、長崎の若者たちの様々な取り組みを同じ目線で取材します。