おはよー…にゃこ、何やってるの?
ふんっ、ふんっ!
見て分からない?素振りだよ。
手に持ってるそれ…何?
しゃもじだよ。
サイズ感がちょうどいいんだ。
にゃこ、野球ってかスポーツしたことなかったよね。なんで急に?
面接でさ、ガクチカって聞かれるらしいじゃん?
学生時代に力を入れたことね。まぁ必ず聞かれることの1つって言われてるよね。
ガクチカを聞かれたときに答えられるように
僕も学生時代に伝説を作っておこうと思ってさ。
…だめ?
だめじゃないけど…。
それこそ就活の先輩に聞いた方がいいんじゃない?
就活の先輩か〜。
そういえば、福祉業界にパワフルすぎる代表がいるらしいんだ。
超パワフルな代表だったら、超パワフルなガクチカ伝説がありそうだよね。
よし、学生時代何をしてたか聞きに行こう!
今から?急にご迷惑なんじゃ…。
善は急げだよ!行こう行こう!
というわけで、パワフルな代表のところに行ってみた。in 佐世保市
あ!ここだ!
新しい建物だね。
うん、最近新築したらしいんだ。
佐世保市内で2箇所に分かれていた事業所が、この新しい建物に移転したんだって。
へー。あれ?ドアが2箇所ある。
よし、この右側のドアから入ってみよう!こんにちは〜!
わぁ!カラフルな雑貨がたくさん!
ほんとだ、可愛いね。
ねこグッズもある〜。どれどれ、僕に似てるねこはいるかな?
こんにちは〜!いらっしゃいませ。
こんにちは!あの、ねこグッズって、ここにあるので全部ですか?
僕に似てるねこグッズってありますか?
あと、パワフルな代表にお会いしたいんですけど!
突然すみません。僕たちこういうものでして、かくかくしかじか…。
なるほど、代表の石丸とお話ししたいんですね。
今日はちょうどいるので、会えますよ!ご案内しますね。
わぁ〜い、ありがとうございます!ちょうどいるって!ラッキー!
すみません、ありがとうございます!
あの、ここはお店なんですか?
そうなんです。うちのグループで作っているグッズを販売しているんですよ。
MINATOMACHI FACTORYという事業所とつながった空間になっています。
代表は2階にいます。こちらにどうぞ〜。
へ〜、いろんな作業スペースがあるんだね。
この建物には2つの法人、3つの事業所が併設してるんですよ。
うわぁ〜2階も広いですね。開放的!
代表はこちらの部屋にいます。どうぞお入りください〜。
ん?どこかな?
こっちから音が…。
あっ!
見つかっちゃったか〜。
こんにちは!めずらしいお客さんですね。
こんにちは、はじめまして!就活生のにゃことちょーです!
パワフルすぎる代表の石丸さんですか?
パワフルすぎるかは分かりませんが(笑)、僕が石丸です!
1階と2階の作業スペースを見てきたんですけど、こんなに色んな事業を展開されているなんて、とってもパワフルだと思います!
そうですかね?ありがとうございます。
実はこの佐世保だけでなく、諫早市、大村市、東彼杵にも拠点があるんですよ。
活動範囲が広い!やっぱりパワフル!
[お話した相手]
ISIAL 代表
石丸 徹郎さん
ISIAL ブランディングマネージャー
坂井 佳代さん
[石丸さんが手掛ける事業]
ISIAL[イシアル]
障がいがある方の仕事づくりを中心とした、福祉事業を展開するグループ。株式会社 FOR ALL PRODUCT(佐世保市)、株式会社 and.basic(佐世保市)、株式会社 handon(佐世保市・関連法人)、一般社団法人 L VILLAGE(大村市)、一般社団法人 stand firm(諫早市)、=vote株式会社(東彼杵町・関連法人)と複数の法人で構成されている。
今日は石丸さんが「学生時代に力を入れたこと」について話を聞きたくて来ました。
石丸さんのパワフルなガクチカの話、ぜひ聞かせてください!
いいですよ!お話ししますね。
やりたいことは、何も決まっていなかった。
そもそも僕は、目的を持って大学進学をした訳じゃないんです。
なりたい職業も、やりたいことも何も決まってませんでした。
そうなんですね、意外です。
だから、学生時代は色々なアルバイトをしました。自分の心の琴線が何に触れるのかを知りたいと思って。
僕のガクチカは「アルバイト」ですね。何でもやりましたよ。ボーリング場、ビデオ屋さん、カフェ、テーマパーク…。
中でもパチンコ店が一番長かったですね。フレンドリーなお客さんが多かったし、社員さんとも仲良くなれて。
学生の僕からすると、お客さんも社員さんも「大人」だったんですけど、大人と対等な関係で話せることが刺激的でした。
学生時代から社交的だったんですね!
そうですね、人と話すのはもともと嫌いじゃなかったし、とにかく色々な経験を積みたくて、色々な人生を見たくて、人と触れ合うバイトを沢山しました。
パチンコ店はさまざまな人間模様を見ることができて、興味深かったですね。
それでも卒業するときは、やりたいことは見つかってなかったんです。
それだけ色々な経験をしても、やりたいことが見つかる訳じゃないんですね…。
そうですね。でもそんなに焦りはありませんでした。
30歳までは色々なことにチャレンジして、やりたいことを見つけようと決めてたんです。
石丸さんがやりたいことを見つけるまで。
最初は大手通販会社に入社しました。テレビ制作部を希望して、めちゃくちゃ働きました。働きすぎて、倒れちゃったんですけどね。
えっ!
結局通販会社は1年で退職しました。1年間という期間でしたが、色々なことをさせてもらえて、経験を積めたのはありがたかったです。
そのあとは個人事業主としてバイヤーの仕事をしたり、レコード会社に勤めたり…。人形劇団の司会進行のお兄さんもやりました(笑)
20代半ばから30歳までは福岡でイベント事業をやってました。
学生時代だけじゃなくて、社会人になってからも、色々な経験を積んだんですね。
そうですね。「やりたいことを見つけるために、色々な経験をする」という考えは、ガクチカでも社会人になってからも、変わりませんね。
イベント事業の仕事は、性に合ってたなと思います。
当たり前の企画ではなく、一風変わった切り口が求めらて、セオリーから外れているほど面白い、そんな世界だったんです。
「スタンダードなものだけが人生じゃない」ということを、学びました。
イベンターだった石丸さんが、福祉に関わるようになったきっかけは何だったんですか?
若者の引きこもり支援に関わる機会があったんです。
社会復帰プログラムの運営に携わり、毎日朝から夕方まで職業訓練の授業を担当しました。パソコンの使い方とか、自己啓発とか。
そんな中で「この人たちには決められた人生しか許されないのかな」という疑問がわいて…。
若者のうち多くは障がいがある方々だったのですが、職業訓練を受けても社会復帰できない方もいて。
でもブロックを外して、もっと柔軟な考え方ができたら、色々な選択肢が生まれるんじゃないかと思ったんです。
「スタンダードなものだけが人生じゃない」という、石丸さんの学びがあったからこその疑問だったんですね。
はい。自分の人生を選ぶこと、選んでアクションすることは、もっと承認されていいはず!と思いました。
自由に20代を過ごしたので、その想いが強かったんです。
そこからやりたいことが見つかったんですか?
やりたいことが見つかったというか、やるべきことを毎日やった、という感じですね。一日一日やるべきことやる、そうやって行動していくと、自然と次の選択肢が出てくるんです。
そうやって積み重ねていって、就労移行支援事業所を立ち上げました。
アクションしてる!
はい、アクションしました(笑)
色々な仕事をして、色々な人に会って、行動しないと何も変わらないんだな、と気づいたので。
20代の頃は、何かに秀でていて、高い専門性がないと…という気持ちがありましたが、今は実行した人が勝ちだと思ってます!
他にも、20代の頃は、他の人に認められたい、「できる風」に見せたいと強がっていたところがありました。
でも毎日やるべきことをやっているうちに、そんな着飾ろうとしていた部分がなくなったんです。
福祉との出会いで、自分のやりがい・生きがいが見つかったからだと思います。
ガクチカから続けてきた「色々なことにチャレンジして、やりたいことを見つける」が実現したんですね!
代表がパワフルすぎるグループの面接って?
そうやって事業所を立ち上げて、今では拠点も沢山あるんですね。すごいなぁ〜。やっぱりパワフル!
パワフルな石丸さんのグループで働いている職員さんは、やっぱり皆さんパワフルなんですか?
採用するときは、どんなことを大事にされてますか?
僕は今は採用に関わってないんですよ。任せられるメンバーがいるので、面接も全て任せてるんです。
ちょっと話を聞いてみますか?坂井さ〜ん!
はーい!
あ、さっきのお姉さんだ!
坂井さんは初期の方からいるメンバーなんです。
僕が事業を立ち上げてしばらくした頃に、手芸イベントでスカウトしました(笑)
手芸イベント!?
はい、手芸の腕を見込んで(笑)
今では手芸だけではなく、うちの主力メンバーのひとりです。
佐世保の採用は、坂井さんともう1人のメンバーに一任してます。
初期の頃から、一緒に事業を広げてきたんですね。
坂井さん、面接の時に必ず聞くことはありますか?
そうですね、「うちに入ってやりたいこと」と「うちのどういうところに惹かれたか?」は必ず聞きますね。
その回答で、本当にうちに入りたいのか、数ある候補の中の1つなのか、すぐ分かります。
わぁー見抜かれちゃうんだ!
あとは新しいことやチャレンジに対して前向きかどうかも、気にしているポイントです。
苦手なことや未経験なことに対して線を引くより、「試しにやってみます!」という言葉が出た方が、とても印象がいいですし、嬉しいです。
あ、それと面接は私服で来てもらってますね。
このルールは僕が面接を担当していた頃から変わりません。
うちの職員は、人生の選択肢を広げるお手伝いをするのが仕事です。
なので、利用者さんが「大人っていいな、こんな大人になりたいな」と思えるような風でいて欲しいと考えています。
そのことを分かっている方は、職員の役割を汲み取って、ふさわしい格好で来てくれますね。
なるほど、そんな視点でチェックされてるんですね。
他にもいろいろ聞いてみる。
これまで仕事で一番ピンチだったことってありますか?
ピンチか〜、う〜ん…。思いつかないなぁ。
ピンチになる前に、職員が対処してくれるので。
頼りになるメンバーが揃っているんですね!
はい!ありがたいことに、職員のみんなが僕がしたいことをちゃんと実現してくれるんです。
あとは、自分の困りごとより、利用者さんの困りごとの方が多いので、自分のピンチは喉元過ぎたら忘れているのかもしれませんね。
「家が好き!嫁が好き!」というコメントを前見たことがあるんですけど、ご家族との時間をどうやって確保しているんですか?
家庭をうまく回せない人は、仕事もできないと考えています。
だから家事も仕事も同じ優先順位なんです。
子どもの行事や通院も、仕事と同じようにスケジュールに入れてます。
みんな人生の幸せを実現するために働いてるんだから、家族との時間もとれるようにしたいですね。
子どもの授業参観や病院で休みます、と普通に言えるような空気感を作りたいと思っています。
今現在、子どもがいる職員は多くはないのですが、通院で遅れて出勤するなどは当たり前にありますね。
あと、私の子どもはここの事務室で勉強してます。幼い頃からよく職場に連れてきていたので、こんにちは〜って普通に入ってきますよ。
家よりここの方が捗るそうです(笑)
ワークライフバランスって意識してますか?
色々なところに拠点があり、移動も時間がかかるので、24時間仕事といえば仕事ですね。でも家庭も優先順位は同じ。
ワークもライフも全部混ざってる感じです。
石丸さんにとって「仕事」とは?
仕事も家庭も全力ですね!
石丸さんにとって仕事って何ですか?
仕事を仕事だと思ってないんですよ。実際、他の人より仕事してないんです。
ここでも、特に何かチェックをする訳ではなく、みんなに話しかけに行くくらいですよ。
ちょっと一緒に回ってみましょうか?
みんなに声をかけて、やる気を引き出すのがお仕事?
扇風機、片付けてたね。
そのパワーはどこから?
石丸さんのパワーは、どこから生まれてるんですか?
やりたいことを探し続けてるからですかね?
飽き性は最大の武器だと思ってます!
0を1にするのが好きなので、あとはみんなにお任せです。1を100にできる職員がたくさんいるので!
次にやりたいことはありますか?
うーん、たこ焼き屋さんとか?あとスープ屋さんもやってみたいですね。
たぶん2日で飽きて、3日目から私がやることになりますね(笑)
そうかも(笑)
あ、でも子ども向けのビジネススクールは本気でやりたいです!これはやります!
まだまだやりたいことがあるんですね!
就活生にメッセージをお願いします!
やりたいことが決まってない人、何をすればいいか分からなくて迷っている就活生に、パワフルなメッセージをお願いします!
自分の好きなことを知っている人が、一番幸せに生きることができます。
自分が好きなことは何か、悩む時間は有意義です。
だから、悩むときはとことん悩んで欲しいですね!
自分に目を向けて、悩んで、しっかり動いてください。アクションする人は好かれるし、チャンスも巡ってきます。
何でもないことを実行できる人は、すぐ次のステージに行けますよ。
「何になりたいの?将来何がしたいの?」と聞かれて、困っちゃう時があるんですけど…。
そういう時は、逆に聞き返せばいいんですよ(笑)
「あなたは将来何をしたいんですか?」って。答えられる人は多くありません。
好きなこと・やりたいことを見つけるのを、焦る必要はありません。
一生選び続ける時間はあるので、選ぶこと・探すことを楽しんで欲しいですね。ウィンドウショッピングと一緒ですよ。
あ、「夢探しとは、人生のウィンドウショッピングです!」(キリッ)
いきなりのキメ顔…!
そして好きなことが分かったとき、望む生き方をしたいなら、仕事を自分で作ってもいいんです。
既存の考え方に囚われず、楽しいことを見つけて欲しいですね。
なんか、石丸さんのお話を聞いて、パワーが湧いてきた気がします!!
頑張ってくださいね、応援してます!
またいつでも遊びに来てくださいね!
今日はありがとうございました!頑張ります!
ISIAL